VOL.001
「た・か・く・ら」 嘉門達夫
エンタメスタイルから一冊の本を紹介させてください。
鋭い人間観察力。ラップミュージック以前からラップミュージック以上のリズム感と即興性も含めて、言葉遊びなどと言わせない豊富で核心をつく歌詞の面白さ。
長い間、幅広い年齢層から愛されてきた嘉門達夫さんが小説を出版しました。初めての書き下ろし小説は肺がんで亡くなった友人との友情物語。
1970年 大阪万博を知っている人はもちろん、知らない人にも是非読んでいただきたくて紹介させていただきます。

嘉門達夫「た・か・く・ら」
 た・か・く・ら
著者 嘉門達夫 著
版型 四六判
定価 1365円(税込)
発売日 2007年11月28日
ISBN 978-4-594-05538-7
ジャンル 文芸・エッセイ
出版社 扶桑社

あらすじ
春めいて来たある朝、突然、幼なじみの高倉から電話があった。「オレ、肺がんであと三ヵ月って医者に言われてん。それにしても四十七やで。ちょっと早すぎると思わへんか?」 
すべての物事を判断する基準が「オモロい」か「オモロない」かだった高倉。 とにかくコイツが死ぬまで、オモロくせんとイカンと思った僕は「おえ!高倉、葬式の最後に死んだ本人がビデオで挨拶するってオモロいと思わへんか?」と言うと「おお、オモロいがな!そんなんやってくれんの?やろう! やろう!」と言う事になり・・・・・・。
子供の頃の一大イベント「大阪万博」の想い出とともに綴られる、可笑しくも切ない友情物語。


作家・嘉門達夫、おそるべし! オモロくてせつない友情物語に笑って、泣いて…負けました」 重松清(作家)


エンタメスタイルへ嘉門達夫さんからのコメント
嘉門達夫 幼稚園からの同級生「高倉」が肺がんで死んだ。
ヤツのリクエストは「オモロイ葬式にしてくれ」。
大阪のローカル都市で生まれ育った僕と高倉の「大阪万博」の思い出や、思春期のあんな事こんな事。
死に直面しても「オモロク生きたい!」と切望する高倉の生き様をとりまく友人達。
生きてる時は「しょーもない男」だった高倉の事を オモロク書きながら泣きました。
是非読んでみて下さい。/嘉門達夫


エンタメスタイルへ嘉門達夫さんからのコメント
「この本の事を知って初めて“高倉さん”が亡くなった事を知った。
達夫さんが“替え歌メドレー”で売れまくって、毎年の様に全国をツアーで廻っている頃、
何時も達夫さんに付いていたのが“高倉マネージャーだった。
ご冥福をお祈りいたします。」/FOB企画 藤田等